2013年11月30日

年に一度のフリーゲームの祭典「フリゲ2013」開催!今年注目のフリーゲーム作品を紹介

企画・記事作成:poroLogue

フリーゲームの祭典「フリゲ2013  あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム」が、12月1日より開催される。

freegame2013a

フリーゲームとは、「web上で公開されている自主製作のゲーム」のことだ。
「フリゲ2013」は、5年間続いているフリーゲームのコンテストであり、1日4000PVのアクセスを誇るフリーゲームレビューサイト「フリーソフト超激辛ゲームレビュー」のライターである赤松弥太郎氏の主催するイベントである。

自主製作ゲームと言えば、いまゲーム業界全体でも注目をあつめている「インディーゲーム」が盛り上がっている。たとえば、インディー開発者400人以上が集まった交流イベント「INDIE STREAM」は、協賛企業としてソニー・コンピュータ・エンタテインメントやPLAYISMが名を連ねた。

・INDIE STREAM レポート記事
インディーゲーム開発者400人が集い、叫び、飲み、涙した「INDIE STREAM」とは何だったのか

そんな盛況をみせているインディーゲームだが、今回「フリゲ2013」主催の赤松氏にお話を伺うなか、インディーゲームプレイヤーの中で、web上の文化として長らく存在していた自主製作ゲーム「フリーゲーム」を現役でプレイしている方は、実は少ないのではないかと感じた。

そこで、インディーゲームプレイヤー向けに、フリーゲームの概況、今年発表されたフリーゲームのなかでもオススメ作品の紹介、そしてフリーゲームのコンテストである「フリゲ2013」の紹介を行いたい。もちろん、自主製作ゲームにふだん親しみのない方にも、フリーゲームについて伝えられる記事になったと思っている。
記事の中で挙げていく作品で興味ある作品があったら、実際にプレイして魅力にふれてほしい。

そして、もし心に残ったゲームがあれば、ぜひフリゲ2013で投票してほしい。

目次

1.フリーゲームと『RPGツクール』
2.フリーゲームのコンテスト
3.「フリゲ2013」の紹介&今年注目の4作品紹介
4.「フリゲ2013」過去ランクインのオススメ3作品紹介

1.フリーゲームと『RPGツクール』

web上では長らく親しまれてきた自主製作ゲーム、それがフリーゲームだ。
フリーゲームは、web上で無料でダウンロードして遊べるという点が魅力。「RPGツクール」などの製作ツールも使用され、多くの名作が作られてきた。

私自身はと言えば、1997年に発表された人気RPG作品『Lost Memory』(※1)といった作品から「インターネットからゲームをダウンロードして遊ぶ」というフリーゲームの文化を知り、長らく楽しんできた。

そして、学生時代に『SeraphicBlue』というフリーゲームのメッセージ性や、小説家ミヒャエル・エンデ作品などのオマージュが見られる『四月馬鹿達の宴』に衝撃を受け、フリーゲームという文化に惹きこまれ、フリーゲームと物語表現を題材としてあつかった卒業論文を書いた。

seraphicblue
・『SeraphicBlue

aprilfool
西高科学部(『四月馬鹿達の宴』作者サイト)

卒業論文:ゲームが語ること/ゲームを語ることの可能性
フリーゲームを扱った部分は第三章となっている。

2.フリーゲームのコンテスト

フリーゲームの製作発表の場としては、RPGツクールの販売元であるエンターブレインのゲームコンテスト「コンテストパーク」が、フリーゲーム製作者の登竜門として存在していた時期もあった。
現在では、個人主催のコンテストが開かれるようになっている。それが「WOLF RPGエディターコンテスト」(通称 ウディコン)である。

udc

ウディコンは、『シルフェイド幻想譚』など製作したフリーゲーム作者であるSmokingWolf氏によって運営されているフリーゲームコンテストだ。
「WOLF RPGエディター」というゲーム製作ツールで作られた作品が投稿され、RPGだけでなく幅広いジャンルの作品が提出されている。今年で第五回開催となったウディコンの投票者数は、1000人を超えている。作品数としては80以上ものゲームが投稿された。

また、私が書いたものになってしまうが、webメディア「ねとぽよ」にて、ウディコン作品の紹介を現在行っている。よければこちらも読んでみてほしい。

・ねとぽよ ウディコン紹介記事
サガの魂を感じるRPGから納豆かきまぜゲームまで 怒涛のウディコン全作品紹介第一回:「コンセプトの強いフリゲ5選」

3.「フリゲ2013」の紹介&今年注目の4作品紹介

そんな中、年末にも、フリーゲームの一大コンテストが開催される。
それが冒頭で紹介した「フリゲ2013」だ。
フリゲ2013のルールは、「2012年12月から2013年11月の間に、最新バージョンとして公開されたフリーゲームの中から、あなたが好きなゲームに投票する」という簡単なもの。投票数が多い作品ほど、ランキング上位となる。

ここからは、「インディーゲームは知っているが、フリーゲームはちょっと分からない…」という人のため、フリゲ2013に投票する手引きとして、今年注目すべき4作品、そして過去のオススメ3作品を紹介する。作品の魅力を紹介しているレビューサイトへのリンクも掲載しておく。

・5年以上の製作期間で作られた大作フリーゲームRPG:『帽子世界』
hatworld
作者サイト
プレイ時間:10-15時間程
スクウェア・エニックスの名作サガシリーズを髣髴とさせるド派手な連携など、爽快感が魅力のRPG。
ゲームバランスはかなり練られており、ライトユーザからコンシューマRPGをやりこんだ人まで幅広く楽しめる作品。かわいらしいキャラクターが目立つ一方、シリアスで重厚なストーリーも目が離せない。

【レビュー】
多彩な成長要素が魅力の“ひらめきRPG”「帽子世界」
帽子の奪い合いから意外な方向へ発展する物語も見どころ

・相手の行動を読みきり撃破する戦術RPG:『帝国魔導院決闘科』
empire
作者サイト
プレイ時間:1-6時間
さきほど紹介したウディコンで、87作品の中からみごと1位に輝いた作品。
「あらかじめ3ターン分の行動を宣言し、戦う」という「決闘」の戦闘形式により、相手の行動を見越した上で自分の行動を決める戦術性が要求されるRPG。

【レビュー】
FreegameReview 帝国魔導院決闘科

・浮遊感のある世界とミステリアスな描写が魅力のアドベンチャー:『デンシャ』
train
作者サイト
プレイ時間:2-3時間
『冠を持つ神の手』など人気アドベンチャー作品を製作した実力派サークル「小麦畑」の新作。
人気ゲーム実況者「レトルト」さんがこのゲームを実況した動画が60万再生している。謎を解くごとに物語が垣間見え、浮遊感のある世界のなかでキャラクターの心理に迫っていく内容が魅力。

【動画】
デンシャから出られない【実況】1両目

・戦闘&謎解きの探索RPG:『遺跡島と7つのまほう』
magic
作者サイト
プレイ時間:15-20時間
今年にリメイク版である『遺跡島と7つのまほう つよくてニャーゲーム』が発表され、再び話題となっている作品。細部まで素材に気を使ったフィールドマップなど、美術面も魅力だ。

【レビュー】
2DアクションRPG「遺跡島と7つのまほう」少女と猫を連れて遺跡島を探検しよう

4.フリゲ2013 過去ランクインのオススメ3作品紹介

「フリゲ2013」は、「フリゲ2008」から5年続くコンテストだ。
そこで、過去にランクインした作品で、個人的にオススメの作品もピックアップしてみたい。
フリゲ2013の投票対象とはならないが、いずれも面白い作品なので、プレイしてほしい。

・RPGの面白さを濃縮、珠玉の短編『ふしぎの城のヘレン』
helen

作者サイト
プレイ時間:3時間
日本的RPGのエッセンスを3時間ほどのプレイに濃縮、さらに独自の戦闘システムが光る作品。インディーゲームのディストリビューター「PLAYISM」にて配信されており、今後、海外版の発表が期待されている。また、インディーゲーム情報を扱うブログメディア「NYDGamer」にて、質の高いレビューとインタビュー記事が掲載されている。

【レビュー】
・レビュー『ふしぎの城のヘレン』
・『ふしぎの城のヘレン』製作者インタビュー

・戦闘を味わい、物語に終焉を―『魔王物語物語』
demonking
作者サイト
プレイ時間:10時間程
「魔王物語」という本を巡る、幻想的な物語やイラストが映える中編RPG。歯ごたえのあるバトルや、多くを語りすぎないシナリオで高い評価を得ている。こちらもPLAYISMで配信されている。

【配信ページ】
・PLAYISM 『魔王物語物語』紹介ページ

・アナログとデジタルが交わる『Ruina 廃都の物語』
ruina
作者サイト
プレイ時間:6-8時間
ゲームブックのような趣向をデジタルゲームに導入したRPG作品。
ひとつひとつの行動の重要性が高く、TRPGのような緊張感のある探索が楽しめる。選択した主人公により、世界の異なった側面を見ることが出来るため、複数回プレイをしたくなる構造になっている。
「フリゲ2013」の公式PVでも、この作品のキャラクターが使われている。

【レビュー】
フリーソフト超激辛ゲームレビュー 『Ruina 廃都の物語』

おわりに

以上、フリーゲームコンテストである「フリゲ2013」や、その世界の入門となる作品の紹介を行った。フリゲ2013は今年5周年となる節目の開催であり、力の入ったプロモーションビデオも製作されている。


今回オススメとして紹介した作品は、いずれも力作と感じている。興味ある作品を見つけた方は、作品をプレイし、ぜひフリゲ2013に投票してみてほしい。

フリゲ2013  あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム – 12月1日、投票開始。

(※1 発表当時、LostMemoryの後編は有料のシェアウェアソフトだったが、現在完全無料のフリーゲームとなっている。)

さらにフリーゲームを知りたい人へ 作者インタビュー集

フリーゲームには個性的な作品が多く、製作者へのインタビューなどもある。こういったインタビューは、それらをより深く理解するための手引きとして参考になるだろう。ここで一部を紹介したい。

・フリーゲーム あの人に聞きたい!
赤松弥太郎氏の運営する、フリーゲーム作者のインタビューサイトだ。現在10数名以上のインタビューなどが掲載されており、フリーゲームを知る上で資料的価値の非常に高いものとなっている。

・『RPGツクール』で創り続けた8年間――コンテストパーク受賞作『Muspell』から最新作『ACDC』まで ゲーム製作者 巫女瓜氏インタビュー
私がインタビューを行った記事になってしまうが、こちらも紹介したい。ゲームコンテスト「コンテストパーク」にて入賞したフリーゲーム作者・巫女瓜氏へのインタビューとなっている。

筆者紹介

企画・記事作成:poroLogue
ゲーム研究やゲーム製作などやってます。
フリーゲームに惹きこまれ、フリーゲームと物語表現を題材として扱った論文で卒業。
「ねとぽよ」でのゲーム記事の執筆、『QuestNotes』の製作、DigraJでの発表など。
ゲーム作者へのインタビューなども行っています。

・ねとぽよ
・『QuestNotes』公式サイト
・個人ブログ GameLogue

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