2014年06月11日

遊びながら英単語も学習できる!スマホゲーム『タワーオブスペルズ』を作った会社に訊いてみた

5月16日にiOS向けにリリースになったゲーム『タワーオブスペルズ』をご存知だろうか。
「時を超えるパズルRPG」と銘打たれたこのゲームは、単にゲームアプリに留まらない。
「遊びながら、英単語も学習できる」という、シリアスゲーム的な効果をも目指したゲームだ。
「タワーオブスペルズ」は、本格的パズルゲームでありながら、遊んでいるだけで英単語(スペル)を学べる画期的なゲームです。100体を超える全キャラクターは「ビックリマン」を世に送り出したグリーンハウスがかきおろし。
また、BGM/SEはこの春公開予定の映画「瀬戸内海賊物語」やPSPソフト「勇者30(カサブランカ/エンジンズ)」 「勇者30 SECOND」の作曲等で有名な中橋孝晃氏が担当。パズルバトルでストーリーを進めながら、魅力的なキャラクターを育成。さらにスペルリストを増やして英語を学んでいくことにより、プレーヤー自身も成長していくゲームです。(公式サイトより引用)

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パズルゲームに英単語学習をプラスした本作。

なんといっても、キャラクターを手がけるのは『ビックリマン』のキャラクターイラストでお馴染みのグリーンハウス。
また、音楽を担当しているのは『勇者30』の楽曲を手がけた中橋孝晃氏だ。

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懐かしい感覚になるキャラクターが100種類以上。もちろんレアキャラクターも存在する。

この『タワーオブスペルズ』をリリースした株式会社ロノトの代表取締役社長、谷本洋平氏にお話を伺った。

(聞き手:Noah)

ビジュアル、サウンドに対するこだわり

――
(プレイしながら)おおー、ビックリマンだ(笑)。正確には、「ビックリマン風」ですが。
谷本氏
今回の狙いとしては、ゲームをやっていない人にゲームをやってもらいたかったということです。ゲーム好きな人しかわからないキャラクターではなくて、どこか親しみのあるオリジナルキャラクターが良い、と考えました。また、子供向けにも親しんでもらおうと考えると、よくある萌え系のキャラクターでもない。そういうことで選択肢を消去していくと、『ビックリマン』のイラストで有名なグリーンハウスさんしかないな、と思うに至りました。

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キャラクターの中には、レアリティが高いものも存在する。陳腐な表現だが、「その姿はキミ自身の目で確かめてみよう」

――
しかし、このイラストを見るだけで、なんとなく集めたい気分になってしまいますね。そして、BGM/SEは『勇者30』などの楽曲を手がけておられる中橋孝晃さんの提供、とのことで。


楽曲は全部で5曲。すべて耳に心地よいサウンドだ

『勇者30』も個人的に大好きなゲームの一つなんですが、今回ゲーム内で使われているサウンドもまた、柔らかくて軽妙で、個人的にも非常に好きです。これは何かこだわりがあったのでしょうか?

谷本氏
弊社のオフィスのある「東京コンテンツインキュベーションセンター」に、中橋さんのオフィス(株式会社ジュドー)も入っているんですよ。それで、話している内に意気投合して、是非やりましょう!という話になりました。
――
まさに、地理的な近さが今回のコラボレーションにつながったわけですね。
谷本氏
きっかけはそうですね。『勇者30』の曲も聞いてみて、すごく良いなと思って。SEも中橋さんに担当していただいています。

想定は「無課金層」

――
さっきプレイしてみて思ったのが、「意図的に課金の部分にたどり着きにくいようにしてあるのではないか?」ということです。普通はガチャなどの課金部分は、かなり目に触れやすいところに作りますよね。
谷本氏
色々とソシャゲの文脈に合わないことをしているんですよ。例えば、それぞれのダンジョンの階層をクリアするたびに、1体のキャラクターのプレゼントがあります。
――
このキャラクターが1体ずつもらえるというのは、純粋にワクワク感がありますね。
谷本氏
キャラクターはどんどんあげていってしまうので、課金をしなくてもやれる人はやれてしまうと思います。それに、「スタミナ」という概念をこのゲームでは敢えて設けませんでした。好きなだけ、プレイしてもらうことができると思います。
――
ゲームをクリアするという目的のために課金をする必要はないと。
谷本氏
ないですね。本当にキャラクターが好きな方は、集めるという遊び方もできると思いますよ。大半は、確率は低くてもゲームをクリアしていけば必ずドロップはしますし。
――
なるほど。とすると、想定しているユーザーの年齢層は……
谷本氏
子ども向けに遊んでもらえるように作っています。課金については、もっと大人の方が、キャラクターを好きになってからしてもらえれば良いと考えていますので(笑)。ですから、課金を前提としたバランス調整は行っていません。

教育とゲームについて

――
ところで、このゲームの一つの特徴が、英単語を組み合わせるパズル形式で「遊びながら学べる」ということですよね。
谷本氏
はい。発想のヒントは、トランプのポーカーですね。ポーカーの役の「フラッシュ」のように、同じマークや色を揃えるという発想もあるのですが、「ストレート」のように、書かれている文字の組み合わせで役がつく、という発想もあります。色だけではなくて、文字の組み合わせとして英単語を組み合わせようと思ったのが今回のゲームの発想のベースになりました。
――
単に色を揃えるだけではなく、文字も一定の規則を持って揃えたらいい、ということですね。谷本さんは、大学は教育学部のご出身ということで、教育という目的にも思い入れがあるのでしょうか。
谷本氏
はい。今の教育に対する課題は色々あると思うんですが、例えば教育の目的が何なのかということがぼんやりしている事が多いと感じています。必ずしも将来の仕事と結びついていなくてもいいのですが、具体的なスキルと結びついていないもの、教養であればもう少し幅広いものの見方ができるようになるとか、何らかのアウトプットと結びつくような学びがもっとあっても良いと思います。表現の仕方が、大変難しいですけども。
――
そのなかで、日本人にとってはやはり英語教育という大きな課題がありますよね。特に現代では、インターネットもあるし、ゲームで遊べるし……という様々な昔にはなかった誘惑があるなかで、遊びたい盛りの学生に単語帳を押し付けて「はい!覚えなさい!」では、現実問題なかなか厳しいですよね。
谷本氏
そうですね。そうしたところも課題に思っていて、今回のゲームを作りました。学校教育という枠の中で学びきれなかった人に、「プレイしているうちに単語を覚えていた!」という感想を持ってもらえると嬉しいですね。

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一度揃えた単語のスペルは、ゲーム画面内で確認することができる。

――
ゲームと教育との共存というか、うまくお互いを活かしながらコンテンツとして完成させていくというのが、今後重要になる気がしています。さて、少しシリアスゲーム(※)の話もさせてください。よくシリアスゲームの話で問題点に挙がるのが、多くのシリアスゲームが、「チョコレートでコーティングされたブロッコリー」に過ぎない、という指摘です。つまり、子どもに嫌いな野菜を食べさせよう―つまり、勉強させようという発想は良いのだけど、単に外見を「ゲーム」というコーティングで甘そうにしただけで、中身は全く変わっていない、という指摘です。
(※)シリアスゲームとは、端的に言えば「教育や医療など、社会の問題解決に役立つことを目指して設計されたゲーム」。詳しくはこちら
谷本氏
そうですね。今回のゲームでは、そこを本質的に変えていけるような取り組みを進めていければと思っています。『タワーオブスペルズ』では、「ゲーム」がまず大前提です。「ゲームが中途半端だけど、単語が覚えられるからいいでしょ」というのは、やりたくないと思っています。あくまで、ゲームが100%できていて、それではじめて教育という目的が目指せるかな、と思っています。
――
教育とゲームの融合という意味で言うと、今後考えておられることはありますか?
谷本氏
英語も単語だけではなくて、発音や綴りなども学習できるように広げていきたいですね。また、算数についても企画を練っているところです。それはまず、今回の『タワーオブスペルズ』の完成度を高めてからですが。
――
英語学習×ゲームというテーマで、ここまで本格的にアプリが出てきたのは初めてだと思います。今後のアップデートにも期待しています!本日はありがとうございました。
谷本氏
ありがとうございました。

今回紹介した『タワーオブスペルズ』はiOS版がリリースされたばかり。Android版も近く公開される予定だ。
当然無料でダウンロードできるので、是非一度触ってみては如何だろう?心地よいBGMと、懐かしいイラストが心を癒してくれるだろう。

ダウンロードはこちらから↓
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